白髪を染めるときに面倒なのが「生え際」という方も多いのではないでしょうか。
きれいに白髪を染めても、根元が伸びてすぐに生え際白髪が目立ち始めてしまいます。表面にあまり白髪が目立たなくても、髪をかきあげれば生え際は白髪だらけということも。
特に髪の短い男性であれば、もみあげなど耳周りの生え際に白髪が目立って年齢以上に老けて見えてしまうこともあります。
また、生え際は染めにくい場所でもあります。染め残しが出たり、また、しっかり染めようとして頭皮にべったりと染料が付いてしまう場合もあります。
今回はそんなやっかいな生え際白髪について、染まらない理由から失敗しない染め方、白髪シャンプーを活用した白髪ケアをご紹介します。生え際の白髪がいつも気になる方や何か良い白髪ケア方法がないか検討されている方は参考にしてみてください。
目次
生え際白髪が染まらない理由
生え際に近い部分の白髪が染まらない、あるいは染まりにくい理由はいくつかありますが、大きな理由としては次の2つです。
- 髪の根元には皮脂が付着しやすく染料をはじきやすい
- 髪の根元ほど髪が健康でキューティクルが固く閉じている
髪の根元には皮脂が付着しやすく染料をはじきやすい
生え際白髪が染まりにくい一つ目の理由は、「髪の根元には皮脂が付着しやすく染料をはじきやすい」こと。
頭皮は体の中でも皮脂の分泌量の非常に多い場所です。特に男性は、女性に比べて分泌量が多いという特徴があります。
そのため、髪の根元など生え際に近い場所には皮脂が付着しやすく、髪を脂分でコーティングしてしまっている状態になってしまいがちです。
乾いた髪で染めるときなど、髪を洗ってからすぐに染めない場合には、皮脂が髪に付着してしまうことで、染料がはじかれ染まりが悪くなってしまうのです。
髪の根元ほど髪が健康でキューティクルが固く閉じている
もう一つの理由は、「髪の根元ほど髪が健康でキューティクルが固く閉じている」こと。
髪の毛は生えてきた時点ですでに死んだ細胞です。髪は伸びて成長しているように見えますが、毛先が成長しているわけではなく、毛根から新しい髪が生み出されることで古い髪が押し出されるように伸びているだけです。
死んだ細胞であることから、髪の毛には自己修復機能はありません。トリートメントなどで髪のダメージを補修することは可能ですが、基本的には髪のダメージは蓄積されていくことから、毛先ほどダメージが大きくキューティクルがはがれてしまっています。
反対に、生えてきたばかりの生え際に近い髪はまだダメージが少なく、キューティクルも健康的な状態にあり、固く閉じて髪の内部をしっかり守っています。
そのため、どうしても髪の根元や生え際部分の白髪は染まりが悪くなってしまうのです。
生え際は最初に染めるのがポイント
生え際を上手に染める一番のポイントは、白髪染めをするときに染料を塗る順番に注意すること。染まりにくい部分から先に染料を塗ることでムラなくキレイに染めることができます。
前髪の生え際やこめかみ、もみあげなどの耳周り、襟足など、染めにくく、白髪があると目立ちやすい場所に先に染めて、一定時間おいてから他の部分を染めると染め残しもなく全体的にきれいに染められます。
白髪染めは塗ってからの時間が長いほど色素が髪に浸透して染まりやすくなります。そのため染まりにくい生え際を最初に塗って染まりやすい部分との差をなくすことによりムラなくキレイに髪の毛を染めることができるのです。
生え際の染め残しをなくす方法
生え際の染め残しが気になるといった人にお勧めしたい方法がミニブラシやめん棒を使用した重ね塗りをする方法です。
最初に生え際を塗ってから、その後髪全体に塗り終えたら、そこからさらにもう一度白髪染めをミニブラシやめん棒に付けて生え際に塗っていきます。
塗っているときに時間経過とともに生え際に塗った染料が垂れ落ちてしまって生え際に塗り残しが出てしまうこともあり、全体を塗った後で最後にもう一度重ね塗りをすることで塗り残しを防ぐことができます。
目立つ生え際だけ部分染め
生え際に白髪があると目立ちますし、特に顔周りに白髪があるとそれだけで老けて見えます。
まだ全体を染める程でなくても生え際が1cmでも伸びてくれば当然そこだけ白髪が目立ってしまいます。そんなときは生え際だけの部分染めがおすすめです。
全体染めでも使う白髪染めには注意が必要ですが、地肌に近い生え際を部分染めする時にはなおさら白髪染め選びが重要です。
生え際は頭皮に近い場所なので、染料が頭皮に着かないように気を使います。ヘアカラーの場合は刺激が強く少しでも地肌に着かないようにするため、根元から少し離して塗る必要があり生え際の部分染めには不向きです。
その点、素手でも使えるヘアマニキュアやヘアカラートリートメントであれば頭皮に着いても安心ですし、根元の生え際までしっかりと塗り込むことができます。
生え際白髪に白髪隠しを活用
生え際白髪があっても数か所だけ、という方にはリタッチ用「白髪隠し」の活用もおすすめです。
白髪隠しはその名のとおり、髪の表面に着色をして一時的に白髪を「隠す」ことができるもの。
特に準備をする必要もなく、生え際や髪の分け目など白髪の気になる部分に塗るだけで使えます。
塗ったあとに洗い流す必要もありませんので、いつでも手軽に染めることができます。
ただし効果は一時的。シャンプーをすると落ちてしまいますので、基本的にはその日だけ白髪を隠したいというような使い方になります。
使うときに注意をしたいのが「白髪の量」。白髪が髪全体に広がっている場合や、生え際白髪の量が多い場合には、塗る範囲が広くなってしまい、反対に手間が増えてしまうことにもなります。出かける前、鏡越しにちょっと目についた白髪を隠すくらいの量であれば使いやすいと思います。
また、男性の場合、整髪料をつける方も多いと思いますが、整髪料を使ったあとだと染料がはじかれて染まりにくい場合があります。白髪隠しは整髪料を使う前に使うのがおすすめです。
最近では、白髪隠しと整髪料が一つになった白髪対策用ジェルも販売されています。白髪隠しの効果は弱めですが、ちょっとした白髪であれば目立たなくすることができます。
生え際白髪には白髪染めシャンプーがおすすめ
生え際白髪のケアにおすすめなのが「白髪染めシャンプー」の活用です。
白髪染めシャンプーは毎日シャンプーをすることで徐々に白髪を染めることができるケア方法です。ただ1回シャンプーをしただけでは白髪をなくす効果は期待できませんが、毎日シャンプーをするだけで徐々に白髪が目立たなくなります。
髪の生え際、分け目といった自分で見えない場所の白髪ケアも手軽に行うことができます。他の白髪染め商品と比べると一度で染まる効果は低いですが、手や頭皮が黒くならず、自然に染めることができるメリットがあります。
また、生え際白髪が染まりにくい理由にもなっている髪への皮脂の付着についても、白髪染めシャンプーであれば、同時に皮脂も落とすことができます。
毎日徐々に染めることができますので、根元に生えてくる新しい白髪も目立つことがないのも大きなメリットです。
普段のシャンプーを白髪染めシャンプーに替えるだけで、わざわざ白髪染めをする手間暇がなくなり、簡単に白髪ケアできます。また、シャンプーでの色落ちの心配をする必要もなくなります。
便利な白髪染めシャンプーですが、選ぶ際には一つ注意点があります。
基本的に普通の白髪染めの場合は髪の毛につけるモノで、生え際を染める時にも頭皮にあまり付着することはありません。それに対して白髪染めシャンプーは泡立てた後に頭皮にしっかりと付くことになるため、白髪染めシャンプーを選択する際には配合成分に注意して髪や頭皮に優しいモノを選ぶことが重要です。