薄毛の改善、AGA対策の為に使用する商品には育毛剤のほか、発毛剤や養毛剤など色々な種類があります。同じような名前で、機能面も似たように見えますが、それぞれに違いはあるのか、と疑問に思った方もおられるかと思います。
あまり意識せずに使われている方もおられますが、実はこれらには違いがあります。それぞれの違いを正しく知って使い分けることが薄毛解消の近道です。
これらの違いを簡単に説明すると、髪の毛を生やす商品が発毛剤、生えている髪の毛を育てるのが育毛剤、さらに髪の毛の健康の為に必要な栄養分を補給するのが養毛剤です。そんな3つの商品についてより詳しい特徴と効果について紹介していきます。
育毛剤
最も一般的な商品が『育毛剤』で、名前の通り薄毛症状の改善することを目的とした商品です。
薄毛の人は髪の毛1本1本が細くなり、それがボリュームダウンに繋がっています。育毛剤を使用することで細くて短い髪の毛を太く丈夫な髪の毛にしてくれるので薄毛の改善を目指せます。育毛剤は今生えている髪の毛を育てるというのが特徴です。
そんな育毛剤を使用することの利点は比較的安価に育毛対策が出来る事です。
逆に育毛剤を使用することの欠点は発毛剤と比べて育毛効果が弱いという点です。だから短期間で効果を実感したい人には育毛剤はあまりお勧めすることは出来ません。
あと育毛剤は軽度な薄毛に対しては効果が期待できますが、髪の毛の大半がない場合はさほど効果は見込めません。その理由は育毛剤の効果により丈夫に育てる髪自体が残っていないからです。
だから初期の薄毛に対しては育毛剤、進行している薄毛に対しては発毛剤を使用するといいと言えます。
発毛剤
育毛剤、発毛剤、養毛剤の中で最も薄毛改善効果が高いのが発毛剤と言うことが出来ます。
発毛剤と育毛剤の相違点は育毛剤が今生えている髪の毛を育てることに重点を置いているのに対して、発毛剤は新しい髪の毛が生えることに重点を置いています。
ちなみにAGA専門クリニックで処方しているフィナステリド、ミノキシジルはどちらも発毛剤に該当します。そして現在日本で発毛効果が医学的に認定されている成分はこの2つだけと言えます。
ミノキシジルは血管拡張作用により血行を促進することで頭皮まで栄養がしっかりと届き、発毛を促進する効果が期待できます。
同様にAGAクリニックで処方される内服薬のフィナステリドは男性特有のAGAと呼ばれる薄毛症状の発生を抑制することが出来ます。その理由は5αリダクターゼと言われる酵素の発生を抑えることでAGAの原因のDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を防ぐことが出来るからです。
そんな発毛剤を使用する利点は薄毛症状が進行していても薄毛の改善を目指すことが出来ます。活動を停止している毛母細胞の活動を活発にすることで髪の毛を再生する効果があります。
効果が強い分副作用もあり、場合によっては頭皮トラブルで抜け毛が増える、血圧が下がるといった問題が起こるリスクがあり、十分注意をして使う必要があります。
発毛剤は医薬品に指定されているものが多く、医師から処方してもらうか、薬局やドラッグストアで薬剤師からの説明を受けなければ購入することができません。
養毛剤
養毛剤は最も耳馴染みがない商品と言えますが、育毛剤、発毛剤と比べて薄毛症状を改善する効果が低いと言えます。
養毛剤の働きは、髪の毛に必要な栄養素が配合されていて頭皮や髪の毛に届けることです。
不規則な生活習慣や偏った食生活が原因で髪の毛を生成する為に必要な栄養素が不足している場合は養毛剤の効果が期待できます。他にもフケ、痒みといった頭皮トラブルに対しても有効と言えます。
そんな養毛剤を使用する利点は初期の薄毛の症状に対しては副作用の心配がなく薄毛の改善を目指せる事です。欠点は効果が低いので進行した症状に対しては養毛剤のみでは対応しきれません。
どの商品がお勧め?
薄毛改善の為には育毛剤、発毛剤、養毛剤のどれがお勧めかと言えば、一概にコレと選ぶことは出来ません。
いくら一番効果が高いからといってどんな薄毛に対しても発毛剤を使用すればいいという訳ではないからです。発毛剤は効果が強い分副作用のリスクがありますので、初期の薄毛の対しては育毛剤の方がお勧めと言えます。
同じ初期症状でも薄毛の原因によっては養毛剤の方が有効なケースもありますので、自分の症状に合ったモノを選ぶことが重要です。
- 育毛剤・・・薄毛や抜け毛が気になり始めた方、薄毛を予防したい方
- 発毛剤・・・薄毛が進行している方、髪の毛を増やしたい方
- 養毛剤・・・頭皮環境を整えることで薄毛を予防したい方