ドラッグストアに行けば、安価に手に入る市販の白髪染め。
わざわざ美容院や理髪店に行かなくても自宅で手軽に染められることから、自分で髪を染められる男性も多いようです。
男性向けの白髪染めの多くはヘアカラータイプですが、市販されているヘアカラーにはメリットも多いですが、反面デメリットもあります。
また最近では、まだ女性向けの商品が多いものの、カラートリートメントタイプの白髪染めも普及してきています。
今回は、ヘアカラー・カラートリートメントそれぞれ自宅で白髪染めするときのメリットとデメリットをご説明します。美容院や理髪店で染める場合との違いも併せてご紹介します。
目次
自宅でヘアカラーを使って染めるメリット
- ドラッグストアやスーパーなど手軽に入手できる
- 商品の価格が安くコストをかけずに染められる
- 即効性が高く一度染めれば1ヶ月は色持ちする
ドラッグストアやスーパーなど手軽に入手できる
ドラッグストアや薬局、スーパーマーケットなどであれば、何種類かのヘアカラーが置かれていますので、手軽に入手することができます。持ち帰れば当日すぐに染めることができます。
美容院や理髪店のように、わざわざ予約をしたり店舗に行く必要もありません。
通販やネットショッピングが苦手な方には、実際に店舗で商品を確認しながら購入することもメリットの一つです。
商品の価格が安くコストをかけずに染められる
商品の単価が安いことも大きなメリットです。商品や配合されている成分によっても値段は違いますが、1,000~1,200円程度が値段の中心帯です。一本で2回使えるとすれば1回当たりの費用は500円~600円程度です。
美容院や理髪店であれば、1回3,000円~5,000円が相場ですので、コスト面ではかなり抑えることができます。カットとのセット価格で割引になっているところもありますが、それでもコストの差は大きいです。
即効性が高く一度染めれば1ヶ月は色持ちする
ヘアカラーは、キューティクルを開いてブリーチ剤で一旦脱色した後に染料を髪の内部に浸透させますので、一度で思い通りのカラーに染めることができます。地毛よりも明るい色でも暗い色でも自在に選ぶことができます。
染めた髪はシャンプーをしても色落ちすることがありません。1ヶ月ほど経過すると、新しく生えてくる生え際の白髪が目立つようになってきますので、そのタイミングで染め直しをします。
自宅でヘアカラーを使って染めるデメリット
- 髪や頭皮にダメージを与えてしまう
- 毎回のパッチテストが必要
- 生え際の白髪が目立ってきてしまう
髪や頭皮にダメージを与えてしまう
ヘアカラーはキューティクルを開いて、ブリーチ剤で脱色するため、髪へのダメージが避けられません。
キューティクルは外部の刺激から髪を守り、髪のタンパク質や水分を保持する働きをしていますが、キューティクルがダメージを受けると、タンパク質や水分が流出してしまい、髪の乾燥からパサつきや枝毛の要因にもなってしまいます。
また、自分で塗る場合は、どうしても薬剤が頭皮にも付着してしまいます。ヘアカラーの薬剤は刺激が強く、頭皮の炎症やかぶれを引き起こし、頭皮環境を悪化させてしまうこともあります。
毎回のパッチテストが必要
毎回面倒に感じるかもしれませんが、ヘアカラーの場合は使用するたびにパッチテストが必要です。
これまで同じ白髪染めを何度も使って異常が出ていない場合でも、体調や体質の変化によってアレルギー反応が出る可能性がありますので、毎回必ず行う必要があります。
2日前から実施しなければなりませんので、テストを省略したり、直前に簡単に済ませてしまう方もいますが、テストを行わずに使用すると重大な健康被害を引き起こすリスクもあります。
生え際の白髪が目立ってきてしまう
ヘアカラーは基本的にはシャンプーをしても染めた部分が色落ちしてくることはありませんが、新しく生えてくる白髪は当然白いままです。
染めた部分が黒いため、生え際の白さが際立って目立ってきます。
生え際の白髪を染めるために部分染めをするにしても、そのたびに髪や頭皮にダメージを与えてしまうことになります。頭皮に近い髪の根元ですので、塗るにしてもかなり気を遣わなくてはなりません。
自宅でカラートリートメントを使って染めるメリット
- 髪や頭皮を傷めることなく安全に白髪染めができる
- 徐々に染められるので周りに染めたことが分かりにくい
- トリートメント代わりに手軽に使うことができる
髪や頭皮を傷めることなく安全に白髪染めができる
カラートリートメントは、キューティクルを開くことなく、髪の表面にカラーをつけるだけですので、髪を傷めることがありません。
頭皮に刺激を与える化学染料も使われていないため、頭皮のかゆみやアレルギーの心配がなく、長く安全に使うことができます。
トリートメント成分が配合されていますので、使うたびに髪にハリやツヤを与える効果も期待できます。
徐々に染められるので周りに染めたことが分かりにくい
カラートリートメントは、ヘアカラーのように一度で完全に染まることがありません。数度の使用で自然に染まりますので、いかにも「白髪を染めました」というような不自然な髪色に染まることがありません。
自然に染められますので、周りの人にも染めたことを気付かれにくいというメリットがあります。
またヘアカラーよりも短いサイクルで染め直しをしますので、生え際の白髪もあまり目立つことなく、きれいな髪色がキープできます。
トリートメント代わりに手軽に使うことができる
トリートメントタイプの白髪染めなので、シャンプー後のトリートメント代わりに手軽に使うことができます。
素手でも使えますので、お風呂に入っているときに、手に取ってさっと染めたら、体を洗って髭を剃ってしている間に白髪染めができてしまいます。
保湿成分や髪のダメージ補修成分が配合されているものが多く、白髪染めをした後も髪がパサつきません。
自宅でカラートリートメントを使って染めるデメリット
- 一度では完全に色が入らない
- 黒髪を染めることができない
- 染め直しのサイクルが比較的早い
一度では完全に色が入らない
ヘアカラーのように一度染めただけでは完全に染めることができません。
利尻ヘアカラートリートメントのように比較的一度で色がよく入るものもありますが、多くのカラートリートメントは数回の使用で色が定着します。
一度色が定着すれば定期的な染め直しできれいな髪色がキープできます。また放置時間を少し長めに置いたり、保温したりすることで色の入り方がアップするなど、慣れればコツもつかめてきます。
黒髪を染めることができない
ヘアカラーはブリーチ剤で黒髪も脱色してから髪全体にカラーを入れますので黒髪も希望のカラーに染めることができますが、カラートリートメントは脱色をすることがなく髪の表面に色をのせるだけですので、黒髪は染めることができません。
地毛が黒いのにあまり明るいカラーのカラートリートメントで染めると、白髪だけが明るく染まってしまうこともあります。
染め直しのサイクルが比較的早い
髪の表面に色をのせているだけですので、シャンプーのたびに徐々に色落ちしてきます。長いものだと10日~2週間ほど色持ちするものもありますが、短いものだと3~4日で染め直しが必要になってきます。
ただし、染め直しのサイクルが比較的短いため、新しく生えてくる白髪も定期的に染めることができ、生え際の白髪はあまり目立つことがありません。
美容院・理髪店で染めるメリット
- ムラなくきれいに染められる
- 自分で染める手間がない
- 髪や頭皮へのダメージが少ない
ムラなくきれいに染められる
白髪染めはきれいに染めるにはある程度の慣れが必要です。自分で染めると、見えない部分もあり、意外と染めムラができたり、染め残しがあったりします。
美容院や理髪店であれば、プロの美容師・理髪師の方が、髪質や染め方に応じた染め方をしてくれるので、ムラもでず髪全体がきれいに染まります。
自分で染める手間がない
美容師さんに染めてもらいますので、当然ですが、自分で染めるような手間はかかりません。
毎回の白髪染めを面倒に感じている男性であれば、座っているだけで白髪が染めれば、これ以上楽なことはありません。
カットのついでに染めてもらえば、手間も時間も節約できます。
髪や頭皮へのダメージが少ない
美容院や理髪店で使う薬剤も、自宅で染めるヘアカラーと同じ永久染毛剤ですので、髪へのダメージはゼロではありません。
ただし、美容院や理髪店では、染めるカラーの明るさに応じてブリーチ剤の量を調整しており、髪のダメージは軽減されています。
また、できるだけ頭皮に薬剤が付着しないように塗ってもらうことができますので、頭皮への影響も比較的少なくてすみます。
美容院・理髪店で染めるデメリット
- コスト負担が大きい
- 美容院や理髪店に行くのが面倒
- 髪や頭皮へのダメージがゼロではない
コスト負担が大きい
やはりコスト面でのデメリットが一番です。理髪店でも1回当たり3,000円~5,000円、美容院だと5,000円以上かかることも多く、毎回の出費になれば負担が大きいです。
特に男性の場合は短髪の方が多いので、髪の量に比べてここまでのコストはなおさら割高に感じてしまいます。
美容院や理髪店に行くのが面倒
美容院や理髪店を予約をするのも面倒ですし、わざわざ行くのも面倒です。
カットのついでであればまだ良いですが、染めている時間もかかりますし、忙しい方であれば負担が大きいかもしれません。
髪や頭皮へのダメージがゼロではない
プロが髪質や染めるカラーを見ながらブリーチ剤の量を調整したり、薬剤が頭皮に付着しないように上手に染めてくれますが、それでも髪や頭皮へのダメージはゼロではありません。
またアレルギーリスクもゼロではなく、自宅で染めるように事前にパッチテストもできませんので不安が残ります。
さいごに
自宅で染めるにしても、美容院で染めるにしても、それぞれにメリットとデメリットがあります。
コスト負担を許容できるのであれば、美容院などで染めてもらうのがきれいに染めてもらうことができます。
ただし、美容院で使用しているカラーリング剤も髪や頭皮へのダメージはゼロではありませんので、髪の傷みや頭皮への刺激が気になる方はカラートリートメントをお使いいただくと良いでしょう。最近は染色力に優れ色持ちも良いカラートリートメントが販売されていますので、使い勝手は悪くありません。