白髪はいつか生えてきてしまうものですが、今は男性でも行きやすい美容院もたくさんありますし、市販の白髪染めも種類が増えて、白髪ケアをするのはそう難しいことではありません。
しかし、この白髪、もみあげの部分だけ多く生えてしまい、目立つし、染めにくいしと悩んでいる人が結構多いのです。これを読んで「そうそう!」なんて頷いている人もいるかもしれません。
そんな悩んでいる人の多いもみあげの白髪のこと、生える原因や対処法、染めにくい理由を踏まえておすすめの白髪染めなどをご紹介します。
目次
もみあげに白髪が多く生える原因は?
髪の毛に白髪が生えてくる条件はどこも同じ様に見えますが、もみあげになぜか白髪が固まって生えているという人が多いのです。その理由はいくつかあります。
眼精疲労
仕事でのパソコンや常にスマホをチェックすることで目を酷使している人も多いと思いますが、やはり目には多くの負担がかかっており、眼精疲労に繋がります。
働き盛りの30~40代の男性にとって、パソコンやスマホは生活から切り離すことが難しい人の方が多いでしょう。
眼精疲労は目の周りの筋肉を凝り固まらせてしまい血行不良の要因となってしまい、目に近い場所にあるもみあげにも影響が出てしまうのです。
血行が滞ることで栄養や酸素が十分に行き届かず、メラノサイト細胞の働きを低下させ、メラニン色素がきちんと生成されなくなり、結果白髪になってしまいます。
スキンケアやヘアケア製品
最近は男性でも、スキンケアをしっかりしている人や、ヘアスタイリングにワックスやジェルなどを使っている人も多いと思いますが、30~40代の男性といえば、ビジネスシーンでもプライベートシーンでも特にオシャレに気を遣っている年代といってもいいでしょう。
肌や顔をきれいにしているはずのこれらのアイテムですが、肌に負担をかけていたり、すすぎ残しがもみあげ部分に残っていると毛穴汚れや毛穴詰まりの要因になります。
毛穴が汚れたり詰まってしまうと細菌や雑菌が繁殖しやすく、皮膚のコンディションを悪化させたり、血流の悪化を招き、メラノサイト細胞の働きを低下させてしまうことがあります。
加齢
もみあげに限らず、多くの人は加齢とともに自然と白髪が増えてくるものです。
髪の毛はメラノサイト細胞で作り出されるメラニン色素によって色がつけられますが、メラノサイト細胞の働きが低下すると色素の生成量が少なくなり、その結果髪に色がつかず白髪になってしまいます。
白髪の生えてくる場所には個人差があります。こめかみから耳周りにかけて白髪が増えてくる人が多いようですが、中にはもみあげに集中して白髪が目立つ人もいます。
メラノサイト細胞の働きを低下させる要因はいくつかありますが、中でも加齢に伴う体内の活性酸素の蓄積や成長ホルモンの分泌量低下は大きな要因となります。
加齢を止めることはできませんので、食生活や睡眠習慣、喫煙、ストレスなど、加齢以外のメラノサイト細胞の働きに影響を与える習慣の見直しが重要となってきます。
もみあげ白髪の対処方法
それでは、気になるもみあげ白髪はどうすれば処理すればよいのでしょうか。
白髪の量に応じて対処方法をご紹介します。
ハサミでカットする
もみあげ白髪がまだ少量の人は、ハサミを使ってカットしましょう。
片方の手で髪を持ち上げながら、根元からハサミで丁寧に切っていきます。
気になったときにすぐに処理ができ、髪や頭皮に負担を与えることもありませんので、白髪の量が少ない時には一番おすすめの方法です。
白髪染めで染める
もみあげ白髪がもう少し増えてきて、ハサミでカットするのが追い付かなくなってきた、あるいは量的にカットするのが面倒になってきたら白髪染めの出番です。
白髪対策の最も定番の方法ですが、使い方さえ間違えなければ、最も効果的な方法です。
白髪染めと言っても色々と種類がありますが、すぐに思いつくのがヘアカラーではないでしょうか。
テレビCMで宣伝をしているメンズ白髪染めのほとんどはヘアカラーですし、ドラッグストアなど市販されている白髪染めの多くもヘアカラーです。
価格も安く手軽に手に取ってしまいがちですが、ヘアカラーの使用には注意が必要です。
ヘアカラーは一度黒髪も脱色してから染料を髪の内部に流し込み染色するため地毛と色味が変わってしまいます。そのためもみあげだけ部分染めをしてしまうと他の部分と色味が異なり、髪全体で見ると不自然な染め上がりになってしまいがちです。
また、ヘアカラーは染毛力は非常に高いメリットがありますが、反面、強力な薬剤で髪や頭皮を傷めてしまうリスクがあります。またジアミン成分が使われ、アレルギーショックを引き起こすリスクもあります。
特にもみあげ部分の皮膚は薄く目や耳にも近いデリケートな場所。薬剤が付着することで肌トラブルの要因にもなりかねません。
もみあげ白髪に白髪染めを使うときは、トリートメントタイプやシャンプータイプなど髪や頭皮に悪影響の出ないものを選びましょう。また、髪の脱色をしないため白髪部分にだけカラーが入り全体的に自然な髪色に染まります。
もみあげ白髪が目立ちにくいヘアスタイルにする
もみあげ白髪が目立ちにくいヘアスタイルにしてしまうのも一つの方法です。
男性の場合、一番ポピュラーなのは、短髪やベリーショートのようにもみあげを刈り上げてしまうヘアスタイルです。
白髪の多いもみあげ部分の面積を減らすことで全体的な白髪のイメージを減らすことができ、また地肌と白髪が馴染み、白髪が目立ちにくくなります。
また、もみあげなど耳周りの髪を伸ばして白髪が目立っているとだらしなく見えてしまいますが、短く刈り込んでしまうことできちんと手入れをした清潔な印象を与えることができます。
白髪を抜くのはダメ!
対処方法の最後ですが、もみあげに限らず白髪を抜くのは絶対NGの方法です。
毛抜きを使って白髪を抜いてしまう人もいますが、白髪を無理に抜くと毛根を傷つける要因になります。
白髪を抜いても、メラノサイト細胞の働きが低下している毛根からは白髪しか生えてきません。
また、毛根に繰り返しダメージを与えてしまうと、白髪ばかりか髪の毛自体が生えてこなくなってしまうこともあり、白髪を抜くのは絶対にやめましょう。
毛抜きを使って白髪を抜くのがクセになってしまっている人もいますが、髪の毛がなくなってしまわないうちに今すぐクセを直した方が良いです。
もみあげの白髪が自分で上手く染められないのはなぜ?
固まって白髪が生えがちなもみあげですが、白髪染めを使って染めるとき、他の箇所に比べて白髪が染まりにくいと感じている人もいるでしょう。
なぜ、もみあげ白髪は上手く染まらないのでしょうか?
もちあげ白髪が上手く染まらない理由は大きく3つあります。
- 生え際に近い髪ほど若くガードが堅い
- 頭皮に近く薬剤をしっかり塗れていない
- ヘアケア製品の成分が浸透を邪魔している
生え際の髪は若くガードが堅い
髪の毛というのは毛先で成長しているのではなく、毛穴から新しい細胞が押し出されるように髪を成長させています。
そのため毛先ほどキューティクルが開き髪がダメージを受けており、反対に生え際に近い髪ほどキューティクルが閉じ堅いガードでしっかり内部を守っています。
髪全体を染めたときに、もみあげなど生え際に近い部分は他の部分と同じように染めるとどうしても染まりが悪くなってしまいます。
頭皮に近く薬剤をしっかり塗れていない
白髪染めの薬剤をしっかり塗れていないことが原因になっていることがあります。
顔に近い部分でもあるので、なるべく皮膚に薬剤を付着させないように注意するあまり、染める際にはちょっと躊躇してしまいがちです。
しかも男性の場合は耳周りは刈り揃えて短めの毛が多いので、つけにくいということもあります。
ヘアケア製品の成分が浸透を邪魔している
頭皮に近い部分はシャンプーをしても髪先に比べ洗い残しが出やすい場所です。
ワックスやジェルなど髪の毛に使用しているヘアケア製品の成分がもみあげ部分には残ってしまい、それによって髪がコーティングされていて色が浸透していないというケースもあります。
またシャンプーやコンディショナーのシリコンが髪に残ってしまう場合も、髪をコーティングして薬剤の浸透を妨げてしまうことがあります。
もみあげ白髪を上手く染めるコツ
染まりにくいし、色落ちしやすいもみあげの白髪ですが、できるだけ上手に白髪を染めるコツがあります。
まず染める前に、もみあげについているヘアケア製品の成分が髪に残らないようにきちんと落としておくようにします。
髪を洗うときは、髪をコーティングしてしまわないように、なるべくノンシリコンシャンプーを使い、シャンプーの後にリンスやコンディショナーなどは使わないようにします。
一番大事なポイントは白髪染めの量です。毛を寝かせるくらいたっぷり目に薬剤をつけて行きます。もみあげの箇所に薬剤をつける際には、ブラシや目の細かいクシを使いましょう。
もみあげだけでなく髪全体を染めるのであれば、極力放置時間が長くなるよう、もみあげを最初に塗布していきます。
しっかり薬剤を塗ったら、髪の毛をラップで包み、浸透する様に密封してラップ内が暖かくなるようにすると染まりが良くなります。
放置時間は指定の時間より少し長めに置くと色の定着がアップします。使う白髪染めや気温にもよりますが、指定時間+10~15分が目安です。
きれいに洗い流してタオルドライをした後は、ドライヤーを使って髪をしっかり乾かします。
ドライヤーをせず自然乾燥をしている方もいますが、濡れたままの髪でいると頭皮が冷えてしまい、血行が悪くなり、メラノサイトの働きを阻害し結果白髪になりやすくなります。また、ダメージや頭皮の匂いの元になってしまいます。
もみあげ白髪におすすめの白髪染め
もみあげ白髪を染めるときにおすすめの白髪染めをご紹介します。
上でも説明しましたが、ヘアカラーは高い染毛力の反面、次のようなデメリット・リスクを持っています。
- 刺激性の染料で髪や頭皮を傷めてしまう
- ジアミン系成分によるアレルギーリスクが高い
- 部分染めをすると染めた部分と染めていない部分の色味に違いが出やすい
そこでお勧めしたいのが、トリートメントタイプの白髪染めです。
トリートメントタイプの白髪染めは、ヘアカラーのように髪のメラニンを分解(脱色)することなく、髪の表面に色味をコーティングするため、髪を傷めません。
また白髪部分にだけ色がつき、黒髪の色味を変えないため、もみあげだけ部分染めをしても髪全体で不自然な違和感が出ません。
アレルギーリスクも低く、頭皮に薬剤が付着しても頭皮に悪影響を与える心配もありません。
その名の通りトリートメント成分が配合されており、白髪染めをしながら髪のトリートメントにも使えます。
利尻ヘカラートリートメント
トリートメントタイプの白髪染めも色々と販売されていますが、おすすめは定番ながら「利尻ヘアカラートリートメント」です。
白髪染めのランキングサイトや口コミサイトでもよく紹介されている白髪染めですが、さすがに昔から人気の白髪染めだけあって、染まり・色持ち・色味すべてのバランスがよく取れた製品です。
市販のヘアカラーなどと比べると価格は高くなりますが、白髪染めもヘアケアの一つと考えれば、単純に髪に色をつけるためのものではなく、髪や頭皮のケアを考えた白髪染めを使うことをおすすめします。
シャンプー後に使えるので、お風呂のついでにもみあげ白髪も手軽に染められます。染め直しは、個人差もありますが1週間~2週間に一度程度。もみあげに使うだけならボトル1本あれば数ヶ月は十分使えます。
利尻カラーシャンプー
もみあげ以外の部分にも白髪が増え始め、髪全体で白髪ケアが必要になってきた人にはシャンプータイプの白髪染めもおすすめです。
トリートメントタイプと同じ利尻ブランドから販売されている製品ですが「利尻カラーシャンプー」というシャンプータイプの白髪染めがあります。
シャンプータイプの白髪染めの特徴は、いつもどおりにシャンプーをするだけで白髪も染められることです。特に何かを準備する必要もなく、普段使っているシャンプーに替えて髪を洗うだけです。放置時間も必要なく洗ってすぐに洗い流せます。
シャンプー自体に黒い色がついていますので、洗い流すときに周りに飛び散らないように少し注意が必要ですが、手間はそれだけです。とにかく「楽」なのが特徴です。
ただしシャンプータイプならではのデメリットもあります。それは、即効性がなく染まるまでに時間がかかるということと色味の薄さです。
髪を洗いながら染めていくため即効性は全く期待できません。一般的には10日~2週間程度から徐々に色味が出始めます。髪に色がついてしまえば毎日のシャンプーで色味がずっとキープできるのでその点ではメリットと言えます。
また、シャンプータイプの機能的な限界だと思いますが、普通の白髪染めに比べると染まっても色味はかなり薄く、白髪ぼかしのように白髪を目立たなくするような使い方が合っています。
定期的な染め直しが面倒という人や、しっかり染まらなくても白髪が目立たなくなればいいという人、白髪染めをした日の髪色の変化がいやという人などには使いやすい白髪染めです。